太田市における外国人就労者向けリカレント日本語教育について
本研究では太田市の健全な外国人コミュニティを利活用して、在日ブラジル人を主たる対象とした外国人就労者向けリカレント日本語教育の態勢構築について検討しています。
まず、日本語教育等に関する先行研究から外国人就労者に関するものを抜き出し、KJ法で整理して叙述化したものから重要と考えられる課題を抽出し、あるべき外国人就労者向け日本語教育プロセスを検討しました。このプロセスと現状のギャップ分析の結果、日本語を学習する目的の具体化と学習のきっかけ作りに特に課題があることがわかりました。
そこでグラミン銀行を参考にして、教育資金融資の獲得を具体的目標として提示し、無料でかつオンラインで日本語教育サービスを提供し、更に職業仲介サービスも提供する一体のスキームを考案しました。このスキームのサービス提供者としては地方金融機関を想定しており、学習者の学習態度や学習によって獲得した能力に対して融資する新しい融資スキームとなると考えております。
もう一つの課題である学習のきっかけ作りについては在日ブラジル人コミュニティに対して社会的ネットワークの特性を生かした方法を検討しました。