まちへの関係人口を促すための参加のデザインに関する研究

  • 大学院研究員

平川 幹子
河﨑 太平
大司 奈緒
水谷 光佑
村上 泰介

研究概要

「関係人口」とは、地域と多様に関わる人々を指す。関係人口を増やす取り組みは、まちと人双方にメリットがあると考えられるものの、具体化しているものは少ない。本研究は、先行研究で指摘されている時間的制約や負担感、まちの具体的情報不足等、人がまちに関わる初期段階の課題を克服することを目指し、より良い関係人口になるためのまちへの参加のデザインとして「まちRPG」を考案した。これは、関係人口になる初期段階のプロセスにロールプレイングゲーム(RPG)の要素を取り入れ、体験者の、まちとの関わりにおける課題を解消し、自然にまちと関わるためのキーマンとの出会いを促進するものである。
福岡県古賀市にて、まちRPG β版の検証を行ったところ、まちに対する段階的な心理状態について、より関係が深い段階に進むことが示された。今後は、ゲーム性の拡充や実施規模を拡大した効果検証や効果の持続性の検証等を行う予定である。(第12回地域デザイン学会全国大会要旨)

研究活動と成果

2023年度は研究員として、第12回地域デザイン学会全国大会でまちRPGプロトタイプの実証試験の結果を発表した。また、プロトタイプの改良、そしてさらなる実証試験を行うべく福岡県古賀市と京都芸術大学との地域連携協定締結を目指し活動を行った。

今後の研究活動

福岡県古賀市との地域連携協定締結後、実証試験にてまちRPGの有用性の立証を行い、また関係人口の必要性・有用性を広範に発信する活動を行う。さらに、まちRPGのさらなる改良を目指しNFTの技術導入等、他企業とのコラボレーションの機会を探る予定である。