パーソナル・エコミュージアムに関する考察
- 大学院研究員
中原 薫
研究概要
学会発表内容:文化と地域デザイン学会第1回大会(日時:令和6年5月18日(土)場所:文化と地域デザイン研究所)
令和5年7月日本エコミュージアム研究会で発表したパブリックアートとエコミュージアムの内容を基に、新たに大阪市の文化行政制作についての知見を加えた発表を行った。当日は地域研究やミュージアム研究のアカデミア関係者や地方公共団体職員等の参加者から活発な意見交換が行われた。※詳細はPDF添付。
研究対象である「タイムストーンズ400」は、2023年にリニューアルオープンした大阪大学中之島センター一階ロビーに作品の一部が展示された。その後、作者である今井祝雄氏のパブリックアートを俯瞰する展示も追加された。また、令和6年9月14日~11月17日まで芦屋市立美術博物館では特別展「今井祝雄ー長い未来をひきつれて」が開催された。展覧会の一環として作者が関わったパブリックアートを歩いて鑑賞するイベントが開催され私も参加することが出来た。国内外から研究者やアートマニアが集まったイベントでは、美術館という建物では展示出来ない作品を作者と歩きながら説明を受けるという画期的なものとなった。大阪府・市の文化行政政策に目を転じると、所蔵品である芸術作品が大阪市役所の地下駐車場に放置されていた事案等もあり、まだまだ課題が山積している状態が続いている。今後所有作品をどのように利活用していくのかという問題は残されたままである。身近にあるパブリックアート作品を個人(パーソナル)視点から捉え直していく作業を通じて、今後の文化行政政策に市民目線から参画していく行動を続けていきたい。
研究活動と成果
文化と地域デザイン学会第1回研究大会(令和6年5月18日)発表
「パブリックアートの現在ータイムストーンズ400再創造プロジェクトを中心に」
今後の研究活動
令和7年度も引き続きパーソナル・エコミュージアムに関する研究を継続。
文化と地域デザイン学会研究大会や民族藝術学会の参加を主体とし、日本エコミュージアム研究会にてこれまでの研究内容を発表予定。