地域研究による交流人口から関係人口への変容プロセス検討
- 大学院研究員
前田 紋子
氏家 士富子
研究概要
本研究では、社会人大学院生が通信制芸術修士課程で実施した横浜中華街についての地域研究の概要を述べ(研究I)、地域に対するメンバーの研究前後の意識変容を、先行研究における変容プロセスを参考に検討し(研究II)、地域研究により関係人口化が促進される可能性およびどのような関わりの要素が関係人口化を促進するのか検討した。
研究Iでは、地域研究の成果物を「”横浜中華街人”のための手引き」にまとめるとともに、横浜中華街の人びとの営みは、今日の日本の挑戦である多文化共生の地域づくりや、対立や紛争を抱える世界にとって教訓になると考察した。
研究IIでは、社会人大学院生による地域研究と関係人口化への変容プロセスの関係を考察した。共食をはじめとした地域を生きる人びととの深いやりとりにより、メンバーに「ゆるやかな関わり意向」が芽生え、機が熟せば「積極的な関わり意向」を持つ関係人口になりうることを示した。
研究活動と成果
地域活性学会第16回研究大会にて発表(2024年9月)