思秋期の大人の「のっかる行動」を誘発させるデザイン
- 大学院研究員
花本 直和
石川 淳
神澤 亜紀子
桑原 隆彰
平井 慎太郎
山崎 瑠美
研究概要
<学会発表要旨> 大人が新たな物事を始めるきっかけの一つとして、先行する誰かの誘いに「のっかる」ということがある。先行研究並びに事例観察から「のっかる」という行動を「主従関係のないフラットな関係における、他から誘発された、見立てを承認したうえで意図的に行う行動」と定義し、「のっかる行動」が誘発されるデザインをモデル化し汎用性のある理論とすることを目的に研究を行った。結果として、「のっかる行動」の構造は、Attention-Curious-Action(ACA)で表すことができ、「のっかる行動」を誘発する条件として①認知から行動の間に好奇心(curious)が介在すること、②提供される情報に適度の不足があること、③ 他者評価を気にすることなく思考・行動できる環境、であることがわかった。
研究活動と成果
研究内容を、日本教育工学会2024年度秋期全国大会でポスター発表し、教育者・研究者から意見や今後の発展の可能性などの示唆を得ることができた。
今後の研究活動
ACA理論の妥当性・普遍性の検証を進めると同時に、様々な活動との出会いの場をACA理論を用いてデザインすることによって、社会活動や地域活動などに住民参加を促すといった社会実装に向けた検討を進めたい。